ブックタイトルSEN酵素技術概要

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概要

SEN酵素技術概要

但し、通常の堆肥製造過程では菌群によってこれらが為される。それは各々の微生物がその体内にそれぞれ独自の酵素を保持しているからに他ならない。つまり水処理にしても堆肥化処理にしても、微生物が行うとされるそれらの効能は、実際には微生物群が持つ酵素によって為されるのである。微生物処理=酵素処理である。セン酵素はそれ自体の豊富な脱作用の他に、言い換えればそれら脱作用ゆえに、その場の有用な微生物群を増殖活性化させる能力に優れている。固着してしまったスケールなども、実際にはその場におけるあまり有用とは呼べない菌群(病害要素を持つ菌群)の関与が見られる事も多々あり、セン酵素は様々な脱作用と同時に、それらスケールに関与した菌群抑制を同時に成し遂げるため、非常に効率的にスケール除去を行い、その後スケールの原因となった無機イオンが多量に存在したとしても、それらをスケールとして再固着させる事が無くなるのである。(6)VOCの分解処理悪臭ガス処理の項で前述したが、脱水素作用と脱塩素作用に特に優れた酵素がセン酵素である。実際これまでの酵素は製薬会社のラボなどで新たな物質を作り上げようとする過程で、目的外不要分子結合の切断用として用いられてきた。基本的な酵素そのものの概念が微生物に由来してきた事もあり(微生物由来酵素は、微生物の働きを見ればその効果が容易に把握できる事もあって多用されてきた)酵素=微生物の概念が未だに主流である。目に見えないほど微小な微生物が、更にその体内に保有する酵素を抽出しようとするには爆発的な微生物増殖が必要であり、それを以ってしたとしても抽出できる酵素量はわずかなものである。それゆえにこれまでの酵素剤は小瓶1本(100~200CCあたり)数千円から数万円のコストを要するのである。つまり製薬会社などで使用する以外、それほど高コストの材料は使用できずに来た事も事実である。本論に戻るが、このように酵素は分解剤として用いられるものである。VOCは主に揮発性の有機塩素系化合物である。そこでセン酵素の脱塩素作用が効果を発揮するのである。VOCは基本としてベンゼン環に塩素が結合した化合物である。当然この塩素結合が切れればその物質そのものが成り立たなくなるので、これを以って分解と言う。このVOC分解を立証したのはトルエン・キシレンなどの発ガン性を持つ